自分でできる革靴のお手入れ方法は?必要な道具や長持ちさせるコツも
愛用するうちにだんだん味が出てくる革靴は、経年変化も楽しみの一つです。ですが、動物の皮から作られる革靴は、お手入れせずに履いていると表面をコーティングしている油分や水分がなくなり色褪せや色落ちが発生してしまいます。革靴を綺麗な状態で長く愛用するためには、定期的なお手入れが欠かせません。
「革靴の手入れ」というといかにも面倒そうなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、必要な道具さえ揃えれば初めての方でも意外と簡単に始められます。
そこでこの記事では、革靴のお手入れに必要なアイテムや、初心者にもできる日常のお手入れ方法、革靴を長持ちさせるコツなどについて解説いたします。おすすめのお手入れグッズもご紹介しますので、ぜひご自宅でチャレンジしてみてくださいね。
- 革靴はなぜお手入れが必要なの?
- どのくらいの頻度でお手入れすべき?
- 革靴のお手入れに必要なアイテム
- 初心者にもできる革靴のお手入れ方法
- 革靴を長持ちさせるコツ
- 正しいお手入れをマスターして革靴を長く愛用しよう
革靴はなぜお手入れが必要なの?
冒頭でも少し触れましたが、革靴は履いているうちに傷や色褪せ、色落ちが発生します。色褪せや色落ちの主な原因は、表面をコーティングしている油分や水分がなくなり乾燥してしまうこと。乾燥を防いで革靴を綺麗に長く履き続けるためには、定期的なお手入れが必要不可欠なのです。
革靴のお手入れはプロに依頼することも可能。もちろん料金はかかりますが、自分ではなかなか気付けない部分までケアしてもらえるので、特別なイベントの前などはプロに依頼するというのも一つの手です。
靴はコーディネートの肝とも言えるほど重要な役割を果たす大切なパーツ。スキンケアや整髪と同じような感覚で面倒がらずにお手入れできるようになれば、ワンランク上の革靴ライフを送れるようになりますよ。
どのくらいの頻度でお手入れすべき?
革靴に定期的なお手入れは欠かせませんが、実は手入れのしすぎも逆効果。理想的な頻度は1ヵ月に一度程度です。目安としては、8〜10回くらい履いたらお手入れするくらいが丁度いいでしょう。
革が乾燥しているな、汚れや色褪せが気になってきたなと感じたら、それは靴磨きのサイン。ただし、クリームを塗り過ぎると革に負担がかかり劣化を進めてしまいかねないので、やりすぎは禁物です。
革靴のお手入れに必要なアイテム
革靴のお手入れに必要な道具は、以下の7点です。
・クリーニングブラシ(埃落とし用)
・ポリッシングブラシ(クリームを革に馴染ませるために使う)
・クリーナー
・クロス
・革靴専用クリーム(自分の革靴に合ったもの)
・グローブクロス
・防水スプレー
タオルや歯ブラシなどで代用できるものもありますが、これを機会に専用のアイテムを揃えてみてはいかがでしょうか。お手入れのモチベーションにも繫がりますよ。
一つ一つ揃えるのが面倒という方には、必要な物が揃ったお手入れセットを購入する方法もあります。
初心者にもできる革靴のお手入れ方法
必要な物を揃えたら、いよいよお手入れスタートです。
STEP①ブラシで靴全体の埃を落とす
まず毛足の長いクリーニングブラシを使って靴表面の汚れや埃を落としていきます。靴の甲の部分を伸ばす感じで左手をグッと差し込み(あればシューキーパーを使っても良い)、右手(利き手が左の場合は逆に)でブラシをかけていきましょう。
全体は一方向に縦の動き、甲の部分はシワに沿って横の動きで、あまり力を入れすぎずにブラシの面を使って大きく動かすのがコツです。埃がたまりやすい溝や縫い目、土踏まずの部分は念入りに。
【これがオススメ】WREN’S horse brush
毛先が細く柔らかな馬毛を使用したブラシです。
STEP②クリーナーで汚れを落とす
クロスにクリーナーを取り、優しく擦って汚れや表面の残った古いクリームを落としていきます。布を指に巻き付けて、クルクルと小さな円を描くように擦りましょう。ゴシゴシ擦らず優しく丁寧に行うのがコツです。
素材によってはシミや色落ちする場合もあるので、初めてクリーナーを使う時は目立たない部分で試すのを忘れずに。
【これがオススメ】WREN’S leather lotion
栄養分を与えながら汚れ落としができるクリーナー。
STEP③クリームを塗る
別の布を用意し、クリームを少量取って塗っていきます。クリームには補色の役割もあるので、靴と同系色のものを用意しましょう。ムラにならないよう、全体にまんべんなくのばしていくのがポイント。
【これがオススメ】SAPHIR Noir BeesWax Polish
高級カルナバワックスと蜜ロウ(ビーズワックス)ベースの伝統的な高級ワックス。上質な光沢や風合いを演出すると同時に優れた保革効果も与えます。
STEP④ブラッシングしてクリームを馴染ませる
全体にクリームを塗り終えたら、ポリッシングブラシを使ってブラッシングをしてクリームを馴染ませていきます。ブラシを小刻みに動かしてまんべんなく馴染ませましょう。シワの部分は特に念入りに行います。
表面が少しサラッとしてきたら、縦方向に大きく動かしてツヤを出します。
【これがオススメ】WREN’S bristol brush
クリームの塗り込みに最適な高級豚毛を100%使用したブラシです。
STEP⑤仕上げ磨きをする
最後に、綺麗な布かグローブクロスを使って仕上げ磨きをしていきましょう。余計なクリームを拭き取るひと手間を加えることで汚れにくくする効果も。細かな部分はグローブの中で指を立てるようにするといいですよ。全体にツヤが出たら、必要に応じて防水スプレーをかけて完成です。
【これがオススメ】Collonil CARBON PRO
あらゆる素材、製品に使える、持続効果の高い強力防水スプレー。スプレーするだけでカーボン繊維のような網目状の保護膜を作るカーボンテクノロジーを活用した画期的なアイテムです。
革靴を長持ちさせるコツ
革靴を長く愛用するためには、履いた後のケアも大切。一日履いた革靴には多くの汚れが付着しており、そのままにしておくと劣化に繫がります。帰宅後は馬毛ブラシを使って汚れや埃を落とす習慣をつけましょう。
保管の際は、型崩れやシワを防ぐためにもシューキーパーを活用するのがおすすめです。調湿効果のある木製のものなら、湿気やカビ対策にも効果的。
また、毎日革靴を履くのであれば、何足か用意してローテーションさせると、良い状態をキープしやすくなります。履くときは傷みやすいかかと部分に負担をかけないために、靴べらを使用しましょう。
正しいお手入れをマスターして革靴を長く愛用しよう
革靴のお手入れはなんとなく面倒なイメージがあるかもしれませんが、特に難しい工程はなく、慣れればさほど時間もかかりません。定期的なケアの他に、履いた後は汚れを落とす、シューキーパーを入れて保管するなどのコツを押さえれば、良い状態を長くキープできます。
ゆっくりと時間をかけて育てていくのが靴磨きの醍醐味。これを機に正しいお手入れ方法をマスターし、自分だけの美しい経年変化を楽しんでみてくださいね。
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